映画「ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり」

ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり

■邦題:ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり
■原題:RE-ANIMATOR
■上映時間:85分
■製作国:アメリ
■ジャンル:ホラー
■配給:東映クラシック
■公開:1987/03
≪首なし男≫こいつにだけは、抱かれてはいけない!
■監督:スチュアート・ゴードン
■製作: マイケル・エイベリー、ブルース・ウィリアム・カーティス
■製作総指揮:ブライアン・ユズナ
■原作:H・P・ラヴクラフト
■脚本:スチュアート・ゴードン、デニス・パオリ、ウィリアム・J・ノリス
■撮影:マック・アールバーグ
■特殊メイク:アンソニー・ダブリン
■音楽:リチャード・バンド
■字幕:菊池浩司
■主演:ジェフリー・コムズ、ブルース・アボットバーバラ・クランプトン、ロバート・サンプソン、デヴィッド・ゲイル、ジェリー・ブラック、キャロリン・パーディ=ゴードン、ピーター・ケント、バーバラ・ピータース、イアン・パトリック・ウィリアムズ、他
■ストーリー:
某大学の研究室。ドクター・グローバーが血だらけになって死んだ。同室のハーバート・ウエストに容疑がかかるが彼は生命を与えようとしたのだ、と不思議なことを口にした。マサチューセッツ州のミスケトニック・メディカル・スクール。ウエストはここの脳外科医ドクター・ヒルの研究室に入ることになった。気の弱いダンと同室だ。ダンには、学長ホルジー博士の娘でメグという恋人がいた。彼女の愛猫がウエストの冷蔵庫で死体となって発見される。彼は死体を蘇生させる血清を発明したことを告げる。ダンと共に死体置場で実験を試みるウエストは、ゾンビとなって暴れだす死体の噂を聞きつけてやって来た学長ホルジーを殺してしまう。
■感想:
死体蘇生薬を開発した学生ハーバート・ウェストの狂気の実験が巻き起こす恐怖を描く。怪奇小説のH・P・ラブクラフトの原作「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」を映画化。原作は未読。スチュアート・ゴードン監督の衝撃的すぎるデビュー作です。劇場公開時のタイトルは「ZOMBIO(ゾンバイオ)」です。ハーバート・ウェストが開発した、死体蘇生薬によって死者が生き返りますが、ゾンビというよりはバタリアンに近かったです。本作は特異なキャラクターが多数登場しますが、中でもウェストに殺され首だけのまま生き返ったヒル教授のキャラクターが一番インパクトがあります。ヒル教授の生首がヒロインであるメグの裸体をナメ回すというくだり。ヒル教授がメグの裸を見るあのいやらしい目つきは、演技ではなく本気にも見える。サービス精神溢れる人体破壊描写や、グロ描写の中にもどこかしらユーモアが垣間見える演出などが素晴らしい。ヒル教授は頭と胴体が離れているのに、テレパシーで胴体を操ってみせたり、薬の大量投与によりヒル教授の内臓が暴走するという、もはや訳のわからない展開を見せるクライマックスは凄いの一言。
■評価:★★★★★