映画「遊星からの物体X」

遊星からの物体X

■邦題:遊星からの物体X
■原題:THE THING
■上映時間:109分
■製作国:アメリ
■ジャンル:SF
■配給:ユニバーサル・ピクチャーズCIC
■公開:1982/11
■監督:ジョン・カーペンター
■製作:デヴィッド・フォスターローレンス・ターマン、ラリー・フランコ
■製作総指揮:ウィルバー・スターク
■原作:ジョン・W・キャンベル・Jr
■脚本:ビル・ランカスター
■撮影:ディーン・カンディ
■編集:トッド・ラムゼイ
■特撮:アルバート・ウィトロック、ロイ・アーボギャスト
■特殊効果:ロブ・ボッティン
■美術:ジョン・J・ロイド
■音楽:エンニオ・モリコーネ
■字幕:金田文夫
■出演:カート・ラッセル、A・ウィルフォード・ブリムリー、リチャード・ダイサート、ドナルド・モファット、T・K・カーター、デヴィッド・クレノン、キース・デヴィッド、チャールズ・ハラハン、ピーター・マローニー、リチャード・メイサー、ジョエル・ポリス、トーマス・G・ウェイツ、ノーバート・ウェイサー、ラリー・フランコ、他
■ストーリー:
1982年、南極のアメリカ観測基地。一頭の犬が基地に向かって走る。それを追いかけるノルウェーの観測基地のヘリコプターの乗務員は犬を撃ち殺そうとしていた。その犬は宇宙生命体に取り付かれていたのである。この宇宙生命体は一定の形を持たず接触した有機体の細胞を自身の中に取り込み、その形態を模擬することができる。切断されたりしても死ぬことはなく、一部が残っていれば新たな有機体と接触し、増殖できるのである。もし、この「物」が南極から人口密集地域に移ったら人類は瞬く間に征服されてしまう。次々と取り憑かれて行く基地のメンバー。その形状は人間なので他の人間には区別できない。誰が人間で誰が取り憑かれているのか・・・。
■感想:
ニューヨーク1997」のジョン・カーペンター監督作品。氷の中から発見されたエイリアンと南極基地の隊員との死闘を描いた、SFホラーの古典「遊星よりの物体X」のリメイクで、よりキャンベルの原作に近い。言わずと知れた名作SFホラー作品。南極基地という外部との通信が遮断された閉鎖的状況下で、人間と同じ姿に擬態可能なエイリアンが紛れ込んだことによる、内部崩壊を直接的恐怖とともに描いている。誰がエイリアンと入れ替わっているか解らない状態で、疑心暗鬼のドラマにさらに追い打ちをかけるのが、ロブ・ボッティンによる何とも言えないグロテスクなエイリアン。今観ても見劣りしないクオリティ。エイリアンの死体の解剖シーンも見応えあり。緊張感があったのは“血液検査”の下りで、血液が逃げる描写は面白い。当時“11PM”の映画紹介で知って衝撃を受けたのは今でも覚えている。
■評価:★★★★★