映画「CUBE」

CUBE

■邦題:CUBE
■原題:CUBE
■上映時間:91分
■製作国:カナダ
■ジャンル:SF、サスペンス
■配給:クロックワークス
■公開:1998/09
■監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
■製作:メーラ・メー、ベティ・オア
■脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリアンドレ・ビジェリク、グレーム・マンソン
■撮影:デレク・ロジャース、スコット・スミス
■編集:ジョン・サンダース
■美術:ダイアナ・マグナス
■音楽:マーク・コーヴェン
■字幕:田中武人
■主演:モーリス・ディーン・ウィン、ニコール・デ・ボア、デヴィッド・ヒューレット、ニッキー・グァダーニ、アンドリュー・ミラー、ウェイン・ロブソン、ジュリアン・リッチングス、他
■ストーリー:
ある日突然、立方体の部屋の集合体である異空間に、理由も不明なまま閉じ込められた人々。警察官のクエンティンをリーダーに、数学を専攻する少女レヴン、中年の女医ハロウェイ、この建造物の実体を知らされぬまま外壁だけを設計させられたというワースらが脱出を図る。彼らは各部屋の面ごとに6つあるハッチを通って移動しながら出口を探すが、まず有名な刑務所脱獄犯レンが仕掛けられたトラップの餌食に。途中、精神障害者の青年カザンが加わり、レヴンが安全な部屋を確認する法則を発見。彼らはようやく外壁まで到達するが出口はない。焦燥の中、クエンティンは仲たがいしたハロウェイをひそかに始末、レヴンだけを連れて行こうとしてワースと争う。さらに、いつの間にか彼らは出発地点の部屋に戻ってしまっていた。
■感想:
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督デビュー作品。奇抜なストーリー、斬新なビジュアル・センスで話題となったカナダ産異色サスペンス。謎の立方体(=CUBE)に閉じこめられた男女6人の脱出劇を、緊迫感漲る演出で描く。理由も経緯も分からぬまま、巨大な立方体の迷宮に閉じこめられた6人の男女。一体、誰が何の目的でこの立方体を作ったのか?そして、6人は生きて脱出できるのか?冒頭のハゲのバラバラを見て、閉じ込められた人たちが、次から次へと罠にかかるのかと期待したけど違っていた。謎のキューブの中で、警察官、女医、女学生、刑務所脱獄犯、建築設計士、精神障害者の6人の脱出劇が繰り広げられる。キューブの謎解きや、人間心理が丁寧に描かれており、アイデアや斬新な映像もあって面白い。全体的に緊迫感があってハラハラ・ドキドキできる。中でも音を出すとトラップにひっかかる部屋を移動するシーンは、一緒にいた精神障害者がいつ声を出すかとヒヤヒヤさせる。罠による恐怖よりも警察官の男が一番怖かった。ハラハラ・ドキドキしたい人にはお勧め。
■評価:★★★★☆