TV「マスターズ・オブ・ホラー/閉ざされた場所」

閉ざされた場所

■邦題:マスターズ・オブ・ホラー/閉ざされた場所
■原題:MASTERS OF HORROR: THE FAIR-HAIRED CHILD
■上映時間:56分
■製作国:アメリ
■ジャンル:ホラー
■配給:角川ヘラルド映画
■提供:IDT ENTERTAINMENT、NICE GUY PRODUCTIONS、INDUSTRY ENTERTAINMENT
■監督:ウィリアム・マローン
■製作総指揮:キース・アディス、モリス・バーガー、スティーヴン・R・ブラウン、アンドリュー・ディーン
■脚本:マット・グリーンバーグ
■撮影:ブライアン・ピアソン
■編集:パトリック・マクマホン
■美術:デヴィッド・フィッシャー
■衣装:リン・ケリー
■音楽:ニコラス・パイク
■字幕:松岡葉子
■主演:ロリ・ペティ、ウィリアムズ・サンプルズ、リンゼイ・パルシファー、ジェシー・ハドック、他
■ストーリー:
私立学校に通う16歳のタラが自転車に乗って帰る途中、ワゴン車にいきなり撥ねられその車から降りてきた男に拉致される。タラが目覚めると、そこはベッドの中。看護士と名乗る女性ジュディスは、安心するよう言葉をかけるが、部屋を見回してみるとどうも怪しい。窓にかけよって開け放つと、広大な領地の中に建つ屋敷の中にいることが分かり、叫び声をあげるが虚しく響くだけだった。ジュディスと夫のアントンは、暴れ回るタラを薄暗い地下室に放り込んだ。地下室で首を吊られて苦しんでいる少年、ジョニーを発見し、タラが危ういところを助ける。タラとジョニーは徐々にお互いに好意を抱き始め一緒に脱出しようと決意する。アントンとジュディスは、「愛から生じる行為は、善悪を超える」の信念のもと、犯罪行為を正当化しようと葛藤していた。全ては、息子が川で溺れ死んだことから始まっていたのだ……。
■感想:
「TATARI タタリ」のウィリアム・マローン監督作品。アメリカのTV局“SHOWTIME”が企画したホラー・プロジェクト<マスター・オブ・ホラー>。トビー・フーパーダリオ・アルジェントジョン・カーペンターはじめホラー界を代表する巨匠監督13人がホラー作品を競作したアンソロジー・プログラム。少女・タラは、学校帰りに突然警官の服を着た男に拉致される。家の地下に閉じ込められ、そこで、ジョニーと出会う。出口を求めて探索する二人は、肉片・毛髪など恐ろしいものを見つけてしまう。冒頭で、突然現れたワゴンに自転車が撥ねられるシーンは驚きました。閉ざされた場所とは、屋敷の地下室だけを意味するのではなく、個々の心を表現した象徴的な意味合いを持っていました。回想シーンでジョニーがボートから落ちて溺れるシーンは「13日の金曜日」を思い出しました。ジョニーが不気味なモンスターに変身しますが、動きがギクシャクしていたのが不気味でした。ラストに映るジュディスと夫のアントンのお墓は皮肉な結末を語ってました。
■評価:★★★☆☆